noteマガジン「鏡のなかの言葉」 です。
note(ノート)とは、文章、写真、イラスト、漫画、音楽、映像などを、作り手としても読者/視聴者としても自由に楽しめるインターネットサイトです。趣味でブログを書いている方から、プロのアーティスト、クリエイター、そして出版社などの企業まで、非常に多くの方がnoteから作品を発信しています。自分のnoteを持っている人同士がSNSのように交流できる機能もありますが、読むだけという楽しみ方もできます。
「鏡のなかの言葉」は、松井久子監督を中心に、同じ価値観や感性をもつ者同士がつながり、生きること暮らすことを考えながら共感を分かち合う双方向マガジン。
松井監督はもちろん、マイレオニー賛同人のおひとり、映画評論家の松本侑壬子さん、このマイレオニーブログで編集長をつとめたライター/ジャーナリストの稲木紫織さんをはじめ魅力的な連載執筆陣が登場します。
また、今後は文章を書くこと、写真や映像を撮ること等の「表現」を学ぶワークショップを展開予定だそうです。 松井監督ファンの方はもちろん、映画製作に興味がある方、書くことが好きな方、ぜひ購読してみてはいかがでしょうか。
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ではまた、今度はnoteでお会いできる日を楽しみにしています!
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外務省 女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム
シャインウイークス公式サイドイベント
映画『レオニー』(海外公開版)上映と監督トーク
会場:衆議院第1議員会館1階「多目的ホール」(東京都千代田区永田町2-2-1)
時間:9月9日(火)受付 16:30〜/監督トーク 17:00〜/
『レオニー』(海外公開版)上映 17:20〜
入場無料
1階正面玄関にて入館のための「通行証」を参加者にお渡しします。
丸ノ内線・千代田線「国会議事堂前」駅 3番出口 徒歩5分、
半蔵門線・有楽町線「永田町」駅 1番出口 徒歩5分
銀座線・南北線「溜池山王」駅 8番出口 徒歩8分
※ 国会議事堂の衆議院側の裏手に位置し、
3棟並ぶ議員会館のうち最も南側にあります。
新たに編集され、日本公開版の音楽を担当した
アカデミー音楽賞受賞のヤン・A.P.カチュマレクが
新たに海外版用にオリジナルの音楽を手がけ、
よりストレートに、スピーディに、
レオニーとイサム親子の人生にフォーカスをあてた海外版は、
大きな反響を呼んでいます。
ぜひこの機会にご覧ください。
マイレオニーブログ編集長shioriです。
萩のマイレオニーメンバーで、『ユキエ』『折り梅』でも応援団を組織し、
松井監督を14年間にわたって支え続けていらっしゃる市原加代子さんが、
2月に催された『レオニー』上映会のレポートを寄稿してくださいました。
マイレオニーの初心を思い起こさせられるような熱く感動的な内容です。
後半に登場する、『レオニー』をご覧になった方からの「『レオニー』を観せて
くれてありがとう」という言葉にも、万感の思いを巡らせてしまいます。
後編には松井監督のコメントも掲載を予定しておりますので
どうぞお楽しみに!
2010年4月3日。私は桜満開の東京に行き、草月会館で開催された試写会で初めて『レオニー』に会いました。
マイレオニーのサポーターだった私にとって、この日は待ちに待った特別な日。
会場で本当に久しぶりにお会いした松井監督は、映画を一本生み出すという大仕事を終えたすがすがしい笑顔。しかし…そのお姿は、一段と痩せられて、ひとまわり小さくなられたようで…ここにたどり着くまでのご苦労を知るファンの一人として、胸が熱くなりました。
はじめて観た『レオニー』は、私を最初から美しい映像と音楽で捉え、淡々としたストーリーを追ううちに気がつくと、頬には涙、涙…。
何処が、何が…と説明できない感動が胸いっぱいに溢れ出し、静かに流れ続ける涙―。
物語の自然な流れの中、監督の思いがレオニーを通して語りかけている気がし、後から思い出してはまた泣きそうになり…
「この映画を一人でも多くの人に観て貰いたい!!!」と思っていました。
ここが「萩上映会」への原点、スタートラインです。
本の内容については、11月30日にアップした
松井監督の最新インタビュー記事の最後で、ご本人が話されていますので
ぜひ読んでみてくださいね。
●解説書付き
●映像特典
1:メイキング
2:松井久子監督インタビュー
3:劇場予告編
発売・販売:角川書店
第16回ビブリオテック文明講座
日 時:2011年5月28日(土)
15:00〜17:00(14:30開場)
参加費:1,500円(当日精算)
予約制:電話または店頭にて受付
Tel.03-3408-9482
※60名様になり次第締切り
電話予約受付:火〜土曜 12:00〜20:00
日・祝12:00〜18:00
会 場:Bibliothèque(ビブリオテック)
地図はこちら
Bibliothèqueは、2010年2月8日にオープンした
書籍主体(蔵書約6,000冊)のカフェ。
1975年に創立したデザイン事務所:株式会社スーパースタジオが
40年にわたり蒐集した蔵書を一般の方々に開放し、
自由に閲覧していただくために開設されたそうです。
日本伝統文化、写真、デザイン、美術、
なつかしの映画パンフレットから料理本、
また、80年代Vogue ParisやElleなどのファッション雑誌、
今では手に入らない絶版本なども。
そんな素敵な空間で行われる松井監督の講演、
ぜひご来場お待ちしております!
現在全国ロードショー中の映画「レオニー」の
法務を担当した第一中央法律事務所の
近藤早利先生、西尾優子先生、野村麻衣子先生に、
当ブログ編集長shioriとwakkiがインタビュー。
前編から続く中編です。
●文書契約社会と口頭社会のコントラスト
―― これは前代未聞というようなエピソードはありましたか?
近藤 仕事をする際の文化、契約に対する意識の問題は、本当に日本とアメリカでは違いがありますよね。
日本の映画界、テレビ界では信頼関係が重視されて、契約書で相手を縛る、ということに、あまり意識的ではありません。
「こういう映画作るんだけど、500万でこれやってよ」と言われたら、「ああ、いいよ」で引き受けて、どんな仕事を何時間かけて、どのような水準でするか、みたいなことは細かく取り決めないのです。
そういうことを、細かく言い出すと、「お前、俺を信用しないのか」みたいな(笑)。
「俺はやる以上はきちっと仕事するから、拘束期間は何日で、使う機材はこれで、その時間を越えたらエキストラでこれだけもらわないと困る」みたいなことを言うと、アイツは固い奴だから使えない……って話になっちゃうみたいですよ。
ざっくりと「○○一式、いくら。」みたいな取り決めをして、相当オーバーワークを強いることになっても「ごめん、次の仕事で埋め合わせるから」という感じで流れているのが、平成22年現在、日本のエンターテインメント業界の実情です。
アメリカは、まるっきり逆で、ユニオン(労働組合)がしっかりしてるから、何時になったらもう絶対撮影はしない、とかね。無理無理延ばしてもせいぜい30分ぐらい。
出演者にもスタッフにも組合があって最低基準をちゃんと決めているから、それを踏襲しないと、映画を撮ること自体が禁止されてしまう厳しい文書契約社会です。
信頼関係に基づいて、ざっくりとした決め事だけをしておいて、みんな「いい映画」を作るために、時間とか労力とか度外視してがんばる。自分たちの仕事は「時間でいくら」で計れるものではないぞ。
そういう考え方が、映画に限らず、アートの仕事に携わっている方々には根強いように思います。それは、個人的には、とても美しいことだと思いますし、そうでなければ真にいいものはできないと思います。
けれど、日本も、どんどん契約社会になっていきつつあるし、エンタテインメント業界だけが、このままでいられるわけでもないでしょうね。
また、世界でもっとも契約を重視するアメリカとの合作ということになると、いろいろな面で、日本が契約社会でない、ということが浮き彫りになってきて、不都合もでてきてしまいます。
―― たとえば、どんなことでしょうか。
近藤 アメリカの契約文化との対比、ということでいうと、印象的なエピソードがあります。
レオニーの赤ちゃん時代、子ども時代、何人もの子役の方が演じてくれましたね。
あの子たちは日本のプロダクションから紹介してもらったのですが、子役との契約って、どうすればいいと思いますか?
未成年者がした契約の効力って完全ではないのです。親の同意がいる。あるいは親が代理して契約する必要がある。けど、アメリカの常識からすれば、それでも足りない。
「子供に払ったギャラを、親が勝手に使ったりできないようにする制度が日本にはあるか。ないとしたら、それで子役に不利益がない、ということはどうやって保証されるのか、弁護士の意見書をくれ」とか言われたりしました。
親子といえども別人格。ギャラは、未成年者の財産であるから、それを保護する制度が必要である。この点が、ないがしろにされると映画が完成しても上映が差し止められる可能性だってある。
よくも悪しくも、このことに象徴されるようなことは、日本でも進んで行かざるを得ないことです。
「いいものを作るためには、ごちゃごちゃ細かいことをいうな」という文化が、ある日、まったく思いもかけなかった方面から「待った! それは許さない」といわれてしまうかもしれないことは、勘定に入れておいた方がいい。
―― 膨大な業務のすべてはとても伺えませんが、
争ったりトラブルになることもあったのでは?
近藤 秘密保持義務がありますから、トラブルの詳細はお話しできませんけど、映画の出来に大きく関わる問題で、2つほど問題がありましたね。
1件は、松井監督が自ら最終決断をされて解決しました。もう一件は、私どもの事務所が前面に出て、先方も弁護士を立てて交渉をして解決しました。
松井監督は、撮影の合間に、あるいは撮影を終えてから、そういうことにもご苦労されていたんです。それでも撮影の現場では、そんな様子はみじんも見せずにおられて、本当にすごいことです。
●「レオニー」にエキストラで参加
―― そういう業務をこなしながら、近藤先生と野村先生は
「レオニー」にエキストラで出演されてるんですね。
野村さんはどんな役だったのですか?
野村 レオニーが日本に来てから扇子を買いに行くシーンで、扇子屋さんを訪ねている他のお客さんの役です。黒っぽい着物で、wakkiさんと対面して話をしています。
このシーンは、経理などの映画のデスクワークスタッフが
揃ってエキストラ出演しています。野村先生&wakkiもこの中に…
―― 扇子屋さんの売り子を演じたwakkiと共演ですね。
もちろんエミリー・モ−ティマーと竹下景子さんとも共演ですが。
実際に参加されてみて、いかがでしたか?
野村 楽しかったです。つくばのワープステーションに朝早く行って夕方までかかりましたけど、おもしろかったです。それから犬山で撮影の時は見学に行きました。
近藤 僕は犬山でもつくばでも、2ヵ所出てるんです。
wakki 近藤先生は、帝国ホテルのシーンでは完全に役を演じてましたね。
近藤 それは監督が気を遣ってくださったんでしょう。
もっとリラックスできるかと思ったんですけど、やっぱりちょっと緊張しました。もっと身体的に開放した感じで演技できるかと思ったんですが、できなかったです(笑)。
左側が近藤先生。帝国ホテルのシーンに注目!
藤江さん(編集部註/助監督)にこうやって……と演技指導されてそれをやったんだけれども、最後まで自分がぎくしゃくしてるなあと思いながらやってましたね。
背景みたいな役でああなんだから、ピンで映る人は大変だなあと思いました。
wakki 背景じゃないですよ。けっこう映ってますよね。 でも、普段激しく法律とか契約のことをメールし合ってる方たちが、つくばでみんな衣裳を着てカツラをつけて集合してるっていうのは、おもしろかったですね(笑)。
野村 会計士の先生とか、出資者であるレオニーファンドの北海道ベンチャー・キャピタルの社員の方とかも出てらっしゃいましたし。
―― そういうお話を伺ってから観ると、さらにた感慨深いものがありますね、「レオニー」は。
それぞれの先生方に、監督や「レオニー」の感想を伺う後編に続きます。