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『レオニー』萩上映会レポート(3)
今年2月、山口県萩市での『レオニー』上映会を成功させた、萩市在住・市原加代子さんのレポート。いよいよ上映会の日を迎えます!
最後に、市原さんの熱いレポートを読まれた
松井監督が寄せてくださったメッセージも掲載しています。

市原加代子さん

想いを形に…

2月の上映会間近、今年の記録的な寒波が萩の地にも襲いました。
心配する私たちを他所に、松井監督は、
「大丈夫よ〜。私は晴れ女だから〜」

そして当日、監督の予言通り、見事お天気は上向きに。
それでも底冷えのする2月の寒さの中、階段しかないビルの3回の、暖房もあまり効かない古い映画館に、本当に沢山の市民の方が足を運んでくださいました。有難いことです。

監督もそれに応えたいと、毎回上映前と上映後、入り口に立って、スタッフと共にご挨拶をしてくださいました。
それはとても観客の皆さんを喜ばせ、萩には以前から監督を知る人も多く、嬉しそうに駆け寄る人あり、一緒にスナップ写真を撮る人あり、中には上映後、涙ながらに握手を求める人の姿も…。

また、1日1回の講演会付きの回はやはり満員で、補助椅子を出すほどの盛況でした。振り返ってみると、監督の講演を聴いた人は、他の時間に観た人より映画への愛着が強く感じられたような気がします。

終映後、私はお見送りをしていたので、観客の皆さんの反応がよく見えましたが、目を赤くされて出て来られる方が多いようでした。
中でも私が忘れられないのは、映画で泣くことを想像できない私の幼馴染みが、見終わって震えるように泣いていた姿です。
「娘の苦労と重なって、今は言葉にできない」「ありがとう」と。

また、萩から車で2時間の下松市、宇部市、1時間の山口市などから来てくれた人もいて、「遠くから来たかいがありました」と熱い感想が届けられ、彼女たちの町でも上映会が行われるといいのに…と思いました。

上映会の二日間は当日券も出て、合計800人強の観客動員。「この数字は大成功と言えるよね!」と皆で喜び合いました。
『レオニー』を一人でも多くの人に観て欲しい。その私たちの思いはこうして確かな形となって、萩の人々の心を動かしてくれたようです。
あれから1ヶ月経った今も、町で出会った友人から「レオニーを観せてくれてありがとう」と、嬉しい声をかけられることがよくあります。他のメンバーも同じ声を聞くそうです。

以前このブログで松山の方が「この映画を待っている人がいる」と書かれていましたが、私も今それをほんとうに強く感じています。当初、上映会をすると決めるまで、観客層を勝手に想像していた自分が恥ずかしくなりました。
『レオニー』を待っている人がいるのです。
その人は何処にいる誰だかはわかりませんが、少なくとも今回私たち「萩マイレオニーの会」は、そのお手伝いができたことを、小さな誇りに思っています。

                     「萩マイレオニーの会」市原加代子

<お客さまの感想より>
* 子どもの教育で悩んでいます。レオニーの子育ての力強い姿勢に感動しました。また、お母さんの感性がイサムノグチを生み出したのだと知りました。私はいま不安いっぱいの中にいますが、少し楽しんで子育てしようと思いました。できたなら、子どもが小さいときこの映画に出会いたかったです。(40代女性)

 私は結婚して遠方より萩に嫁いできました。レオニーがアメリカのお母さんと別れるシーンは自分の気持ちと重なり泣けました。レオニーの強さが好きです。(40代女性)

 観ている最中や後、いろいろな思いが溢れて胸がいっぱいになりました。米次郎のあまりの身勝手さが、自分の体験と重なり苦しかったです。「この子に父親は要りません」という前半の手紙の場面。私と同じ思いで生きるレオニーに涙が出ました。(30代女性)

 日本の昔の男尊女卑がここまでとは、男でありながら知りませんでした。その中で女性がどう行きてきたか。まさに男性が見るべき作品と思いました。(40代男性)

 いろいろあったけど、レオニーは自分の人生に後悔はなかったと思います。レオニーには米次郎の芸術性への尊敬があり、二人は最後までアーチストとして深く結ばれていたと思います。桜のシーンは沢山のことを感じさせてくれました。そんな愛もありかな・・・(40代女性)

最後に、市原さんの熱いレポートを読まれて、
松井監督もメッセージを寄せてくださいました。

 一本の映画を観た方が、それを「自分だけでなく、もっと沢山の人に観て貰いたい」という気持ち。作った者としてこれほど有難いことはありません。
 今回の萩だけでなく、『レオニー』はお隣り島根県松江市でも、愛媛県松山市でも、そして栃木県足利市でも、同じようにその町に住む元気な女性たちの手で広められて行き、私も全国各地の観客の皆さんと嬉しい出会いを重ねてきました。
 市原さんのレポートを読ませて頂いて特に印象的だったのが、『レオニー』のような映画は『ユキエ』や『折り梅』よりも広めるのが難しいのではないか?と考えていた彼女が、上映会を終えた後、
「観客層を自分で勝手に想像していた自分が恥ずかしくなりました」と書かれた所です。
 それは、本ブログでの松山マイレオニー石川さんの「この映画を待っている人がいる」という言葉に触発されてとのことですが、とても大きく深い意味があると思いました。
 何故なら、私がこれまで作った3本の映画は「観客層を勝手に想像して」、「商売にならない」と判断された配給会社の、プロの眼と力よりも「私が観ていい映画だと思ったから、あなたにも観て欲しい」という観客お一人お一人の素朴な情熱によって広められてきたからです。
 大きなお金をかけた宣伝や、メディアの報道を鵜呑みにするのでなく、まず自分自身の眼と気持ちを信じて行動するー。私は、そんな人々の情熱と行動力を心から尊敬し、また作品を作った者として、誇りに思います。「自分の判断で行動する」ことは、私たちが生きていく上で、どんな場合にも大事なことですからね。
 そして『ユキエ』は公開から14年、『折り梅』は10年を過ぎた今もそうした観客の思いと情熱によって上映会が開かれ続けている…。ますます「忘却」の速度が速くなっていくばかりのこの時代に、これは驚くべきことです。
 過去の2作と同じように『レオニー』もまた、長く見続けられる映画として、観客の皆さんに育て続けて頂けることを願いながら、まだ『レオニー』をご覧になっていない全国の皆さんとの出会いを、心から楽しみにしています。

                                 松井久子

| shiori | 映画 『レオニー』 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
Comment
2012/03/19 12:17 AM posted by: shiori
市原さん、熱い素晴らしいレポートをありがとうございました!

漠然と憧れていた萩という地が、急にとても身近で懐かしい場所に感じられてきました。

14年間の様々な心の重なりの重みを想像しています。
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