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松井久子“解体新書”ロングインタビュー vol.2
〜松井監督の好きなものコレクション〜



松井監督が最初に観た映画って何だったんだろう…。
よく聴く音楽は?
その他のエンタテインメントは何がお好き?

そんなことを思ったことはありませんか?
意外と知られていない監督のお気に入りのものたち。
今回、思いきって、というか満を持してインタビューしてみました。
素顔の松井久子に限りなく迫ります。
wakki撮影の写真とともにどうぞお楽しみください。
vol.1はこちら
(写真はクリックで拡大します)

松井久子のミュージックライフ

●中学校帰りにジャズ喫茶へ

―― なぜ中学生になったら、あまり映画を観なくなったのですか?

松井 私は学校でも家でも、いつも優等生扱だったのね。生徒会長とかやっていて、そういう自分と、そういう自分が大嫌いな自分がいたの。それで、期末テストとかが終わると家族にも友達にも内緒で、バスに乗って銀座に行って、三越のトイレに直行。
 そこで、セーラー服から、大きな袋に入れて持ってきた私服に着替えて、銀座通りの7丁目あたりにあったACB(アシベ)というジャズ喫茶に通ったりしてた。

―― コギャルみたいですね(笑)。それって不良ですか?

松井 不良。でも、何も悪いことはしないのよ。そこで、若いミュージシャンたちが演奏するアメリカンポップスやロックを、真剣になって聞いてただけ。コーヒー一杯でねばって、学校で授業を受けるみたいにね(笑)。
 中学生になって英語を勉強するようになったからか、ラジオから流れてくるエルビス・プレスリーとか、ポール・アンカ、パット・ブーン、ブレンダ・リーなどのアメリカン・ポップスに夢中になったの。英語の歌詞を一生懸命覚えてたりして。
 ACBに通っていた時期は長くて、中学2年生頃から大学の受験勉強に入るまでは、高校時代も続いてた。その後は、グループサウンズの時代になるのね。いわゆるブルー・コメッツ、タイガース、スパイダースとかに移行していくだけど、そういうのを、当時は小さなジャズ喫茶で生で演奏していたの。

―― GSではどんなグループが好きだったんですか?

松井 それは言えない(笑)。だけど私、何でもメジャーなのは好きじゃないのよ。

―― 紅白に出るようなタイプじゃなくて?

松井 そう、ちょっと斜め。その後に……、話が飛んじゃうけど私、子供を持ってよかったなって思ったのは、息子が中学生の時、コンサートに行きたいっていうのに最初は付き添いのつもりでついて行って、音楽を楽しんでいるうち、自分の中学時代をもう一回、追体験できたことね。コンサートに行って、私のほうがハマっちゃったり。

―― カッコいいお母さんですね。




●息子と一緒にコンサートへ

―― 息子さんとどういうコンサートに行ったんですか?

松井 彼と一番最初に行ったコンサートは忌野清志郎ですね。清志郎は必ず行ったし、それから彼がBOOWYが好きになって、清志郎とBOOWY。本当によく、どこにでも行ったなあ。

―― カラオケで「マリオネット」とか歌えるんじゃないですか?

松井 歌えません!カラオケは苦手です。その後、彼はイギリスに行くんだけど……。


―― 間違いなく、監督との音楽生活の影響ですよね。

松井 そうそうそう。私は大学時代から、ビートルズやローリング・ストーンズを聴いていたのが、彼は子供の時から聴いてるから、そっちのほうに行っちゃって。
 留学もアメリカじゃなくてイギリスがいいって。彼が向こうに行った後も、帰ってくると一緒にコンサートに行ってた。行かなくなったのって、まだ最近よ(笑)。
 ストーンズの来日コンサートも一緒に行ったし、一時、狂ったのがガンズ&ローゼズ。彼が向こうに行っていて、いない時も一人で行ってたもの。東京ドーム3日間だったら、3日間とも(笑)。

―― アクセルがお好きなんでしたっけ? 

松井 でも、一番好きなのはキース・リチャーズなの。

―― 初めて伺いました。それってみなさん、ご存じなんでしょうか?

松井 言わないもん(笑)。こんな話、できませんよ!

―― 私だけが知らなかったのかと思いました(笑)。


松井 ロックはずっと好きね。わりと最近、50代になってから思うのは…、たとえば、ローリング・ストーンズって私たちより年上なのね。だからコンサートに行くと、本当に元気になるの。
 ミック・ジャガーにしろ、エアロスミスのスティーブン・タイラーにしろ、自分よりも年上なんだもの。そうすると、私たちはまだ若いってふうになるじゃない?
 そういうミーハー的なところが私の元気の素なの。日本と違って、老いた歌手たちが懐メロでがんばってるっていうのと違うでしょ。

―― 監督って、周囲の同世代の方たちと趣味合います?

松井 だから隠してる(笑)。

―― でも、息子さんのお友達には評判よかったんじゃないですか?

松井 そうね。コンサートに行くなって言うんじゃなく、「一緒に行く〜」っていうお母さんはあんまりいなかったかも。彼の友達たちも、私に対してはお母さんというより、友達感覚だったわね。一緒に楽しめるっていうのがね。

―― それは、教育方針とかではなくて?

松井 ゼンゼン教育っぽくないの。中学生の息子を、一人でコンサートに行かせるわけにはいかないから、じゃ一緒に行ってみようかな、と思って。つき添ってるうちに、自分のほうがハマっちゃったという感じ。
 それまでもずっと聴いてたから、息子と一緒にコンサートに行っても、音楽的に全然違和感はなかったわね。

―― 息子さんも、監督に対して友達みたいな感覚があるのでしょうね。

松井 彼は今でも、本当に何でも話してくれる。悩みみたいなことをを相談されて、それに対して私が答えたりすると、「ありがとう。お母さんに相談して本当によかった。感謝してるよ」とか言ってくれます。
 昔から一緒に音楽を聴いてきたことと関係しているのかどうかはわからないけど……。


  息子さんの話になると、ものすごく幸福そうな表情になる松井監督。かといって、ただスウィートなだけでなく、彼に関する話題にも、丁寧に言葉を選んで敬意を払っているのが感じられて、これまで親子関係が培ってきた厚い信頼感が伝わってきます。
 松井監督のたくさんある引き出しの、さらなる展開を見せるvol.3に続きます。




| shiori | 松井久子監督ニュース | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
Comment
2008/01/28 3:47 PM posted by: 太田塁
私もインタビューをしていただきましたが、編集長は引き出し上手なので、ついポロッと(笑)。実は私も、両親がアメリカンポップス世代なので、小学校のときからエルヴィス好きで、学校でアンケートとったら、もちろん、好きな歌手エルヴィス・プレスリーというのは一票でした…。
これは前にもコメントで寄せたのかな、母親と息子の関係、というのは非常に特殊であり、同時に特別な意味を持っていると思うんです。この関係性でしか生れない交流、開示し得ない内面…。その先に、互いの成長があるような気が…。
まさに、第三作の奥深いところに流れる一つのテーマですね。 
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